2011年12月17日土曜日

Vintage Oiled Jacket



オイルドジャケット、コートが着れる季節がやってきた。
野暮ったいカントリースタイルも好きだが、どちらかと言えば今年はモード寄りの合わせに惹かれる。

ウールパンツを細身のリジットデニムに、スウェードシューズをベルベットスリッパーに、シャツはタッターソールではなくイタリア調のマルチストライプかローゲージのタートルニット。
もちろんオイルドトレンチのベルトはきつく縛って、チンストもしっかり止める。
ボリューミーなAラインからの華奢な足元が、おもしろいシルエットをつくる、はず。

2011年12月12日月曜日

From the Oversea





海外のファッションブログ(写真をお借りしました)は気合の入った服好きの方が多い。
日本人よりものびのびと洋服を楽しんでいる感じがいいですね。

二枚目の写真の洋書は"The Gentleman's Slipper"。
ただひたすらルームシューズのみにフォーカスを当てた本である。
紹介の記事を読んで、思わずイギリスから取り寄せてしまった。
日本の雑誌とは全く異なる姿勢で書かれた本だが、これが面白い。
最近のもはや定番化した靴の分解やら、タンナーの取材やらの日本人らしいフェティッシュな切り口は興味深いが、それはそれ。

このイギリス人の”やったもん勝ち”悪趣味スリッパーは見ていて飽きない。






2011年12月6日火曜日

Highest and Maddest







兵庫は西宮北口(行ったことはありません)、アントニオ洋服店の別注トリッカーズ(写真はショップサイトから拝借)は文句なしにかっこいい。
大手セレクトからネットショップまで、トリッカーズやパラブーツの別注の嵐の昨今だが、定価を出してでも欲しいモデルは稀だ。
大抵は趣味の悪いコンビ、ブライトカラーに逃げたカントリーブーツが多く、定番の良さを損ねてしまっている。
あまり非難を続けるのもどうかと思うが、大手セレクト別注にその傾向が強い気がする。

さて、日本では質実剛健、タフなカントリーブーツのイメージが圧倒的に強いトリッカーズだが、セントジェームスラインや、過去のアーカイブを掘ればゲテモノ、キワモノがザクザク出てくる。
そういった点で、ロブやグリーンとはまた違う良さが際立つファクトリーだ。
昨年ノーザンプトンのファクトリーを訪問した際、アーカイブシューズを説明を受けながら手に取ったが、ある意味でロンドンロブよりも衝撃的だった。
オーストリッチレッグとコードヴァンのコンビビットローファー、とか。
まさにキワモノ。

そういった背景をきちんと理解した上での別注は気合が違う。
特に上の三足は端正であり上品、デザインの落とし所を知った大人の靴。
小遣いを貯めて買う靴ではないのである。

(写真二枚目のブローグモンクは完売、店が店なら客もマッド)

2011年11月13日日曜日

Dress Crazy



しつこいまでの色あわせ、やりすぎなセンス。
クロージングスタイルでもここまでこれば、こっちのものである。

2011年11月5日土曜日

The Well Dressed Mind












93年のエスクァイアの特集、アラン・フラッサーが選ぶ世界の洒落者25人。
クラシックにユーモアとギリギリの悪趣味が混ざる合わせがこれでもかと並ぶ、濃い装いのオンパレードは圧巻。

これが2011年ヴァージョンではどうなるのか。
ラポ・エルカーンやジェームス・シャーウッドを筆頭に、ルカ・ルビナッチ、トム・フォードの名前が思い浮かぶ。

海外ネオクラシコ一派はずば抜けてかっこいいですね。
日本人も、もっともっとクレイジーに行きましょう。


2011年10月29日土曜日

Piombo Piombo Piombo!!









ここ数シーズンでとにかく、群を抜いてかっこいいブランドがPiombo

上のルックを見て欲しい。
まさに今、着たい服ばかりが並んでいて想像が際限無く膨らんでいく。

ノーブルでいながらナード、リラックスしながらもクラシックを踏まえた上での遊び心には頭が下がる。
ワークやストリートからの中途半端なドレスアプローチが多い中、このブランドが提案するのはあくまでも着こなしだ。
トレンドとクラシックを混ぜこねて、なおかつリアルクロージングとして着たいと思わせる提案をしているブランドは多くない。

メディア主導のイタリアファクトリーブランドがソフトテーラリングを打ち出し、新鋭のデザイナーは野暮なクラシックへの回帰や、ディテールをこねくり回すのが流行になっている。
そのなかで、Piomboは自尊心をくすぐる洋服を作る数少ないブランドだと思う。






2011年10月27日木曜日

Houndstooth Inspiration



ゆとりのあるアームホール、ターンナップカフ、ざっくりとした千鳥の風合いがとても刺激的。

数シーズン前にアナトミカが、よく似た生地でジャケットを作っていた。
アウトレットで見てもスルーしていたが、今は買っておけばよかったと後悔している。

今ならジャストサイズの505に、キルトシューズやギリーブーツで合わせてみたい。

Hand


最近はこういったポケットも見なくなった。
ハンド、風のひとり歩き。

One More Thing


着こなしのアイディアは様々だが、ありきたりな定番の合わせに一工夫を加えてみる。

例えばこの写真、ジャケットやVゾーンもきれいだが、クリーミーなリネンベストが奥行きを出している。
こういう一品を選ぶのがセンスの見せどころで、日々ビンテージからモードブランドまでチェックが欠かせない。

shoe and shoes


ともかくも、靴

今月いっぱいと来月はこの三足のローテーションで回していく予定。
本来であればスウェードやカントリーブーツが最も活躍する時期だが、あえてウールのホーズにローファーや短靴を合わせたい。

アジアの新興テーラーやセレクトのスタッフ、業界人がブラウンスウェードとスーツの合わせを定番化させてしまったので、一歩先を考えたいところだ。

最近はチャーチのシャンハイが持ち上げられているが、どうだろう。
昨年の冬にロンドンで見かけた時にはとんでもないゲテモノだと思ったが。
とにかく、ソフトテーラリングから次はビンテージ、加工モノへ移っていくのは自然なのかもしれない。

そういった訳で、最近は久しぶりにリーバイスを履いたりもしている。
乾燥機でクシャクシャにしたBARENAのウールジャケットを合わせるのがお気に入りです。

2011年10月24日月曜日

Swing Easy!






三人に共通するのは何か?
年齢、センス、モノのクオリティー?
それも正解だが、やはり無意識な無造作、に尽きる。


2011年10月19日水曜日

Heels






センスのいいデザイナーはシューズが素晴らしい、逆も然り。
メンズの様なクラシックの絶対的な縛りがない分、デザイナーも腕の見せ所なのだろう。

上から、Alaïa、Yves Saint Laurent、Pierre Hardy、Miu Miu

2011年10月14日金曜日

shoe and shoes


ともかくも、靴。

この二ヶ月ほど、ほぼ毎日この三足で回している。
スーツにはタッセルかUチップ、カジュアルはコンビサドルかタッセル。
毎月の初めにローテーションを考えるのが楽しみでもある。

それはそうと、大手セレクトショップでのサン・クリスピンの取り扱いが終了したらしい。
ユーモアとツイストが利いた、確かな造りのシューズブランドだったのだが、とても残念だ。
最近はカントリーテイストのブーツから、シュリンクレザーのダブルモンクまで取り扱いが幅広かった。
現在のロブやグリーンが持たない毒々しさと、若干のやり過ぎ感は他のシューズには求めがたい。


さて、さすがに飽きがきたのでブーツを引っ張り出そうか‥。

Cheek to Cheek


「カイロ紫のバラ」のラストはよかった。
奇跡的な喜びや、映画への憧れをもう一度与えてくれる素晴らしいシーンだった。


2011年10月13日木曜日

VAMP!



セレクトのプッシュを避けてノータッチだったVAMP、秋冬のビジュアルを見てみるとこれがなかなかいい。

黒人モデルを使うのは少しばかりずるいが(エンジニアード・ガーメンツもそう)、トム・フォードまでいかない抑制されたラグジュアリーと、パープルレーベルを程よく抑えたようなクラシックかつモダンな味付けが素晴らしい。
直線的でショルダーラインまで昇る角度をつけたピークドや、9.5〜12程と思われるノッチド、シェイプを効かせたダブルブレストにプレーンで控えめなチーフ使い等々。

ホリゾンタルにディンプル深めのクラシカルなタイでつくるVゾーンは新鋭クラシックテーラー(デザイナーズ・テーラー)の潮流なのだろうか。
そうしたら裾幅は気持ち太くてもいいかな。

個人的にはコットンフランネル(のように見える)ホリゾンタルが気になった。
実物をじっくり見たわけではないがプライスもわりと適正、だと思う。

ブラックウォッチのダブルにタータンのタイを締めて、トライアルマスターかスウェーデンガウンを羽織りたい。

まずはタイドアップしていきましょう。

2011年10月12日水曜日

Galápagos Syndrome



メディアがつまらなくなりますね、するとそれに飽きたコアな人達が自らコアな情報を発信することを始めます。
メインストリームが消えて、そこかしこに面白いコミュニティーが生まれます。
同時に、その中でしか通じないルールや価値観が生まれます。

さて、秋冬。

2011年3月25日金曜日

Get Me To The Church


都心の機能は徐々に戻ってきた。

スーパーには商品が並び始め、ガソリンスタンドのヒステリックな行列は消えた。

報道の対象と共に、世間の関心も被災地から自分たちの生活に移りつつある。

2011年3月18日金曜日

Rangifer tarandus


この状態で保管している個人はちょっとした物好きだと思う。


昨年立ち寄ったロンドンの靴屋で、話が弾んだついでにお土産として頂いた。

おそらく何かに加工され、余った部分なのだろう。

正直状態もあまり良くないので、傷や色ムラが目立つ。

小ぶりのコインケースぐらいにはなりそうな大きさなのだが、あいにく持ち込んで加工して

もらえる場所を知らない。

どなたかご存知でしたら一報を。

2011年3月15日火曜日

"Al”


有名なゴッドファーザーシリーズでは、ダブルブレストのスーツが良く似合っていた。
ブラックスーツにグレイがかったロングポインテッド、ペイズリータイのマーロン・ブランドにも震えたけれど、アル・パチーノのスーツ姿は画面を引き締める魅力に溢れていた。
ジェームズ・カーンのコンビシューズも、ロバート・デュバルのソフトハットもいい。
アンナ・ヒル・ジョンストンはこの作品でアカデミー衣装デザイン賞にノミネートされた。

ちなみに、今年の受賞は「アリス・イン・ワンダーランド」のコリーン・アトウッド。



さて、セレクト一派のソフトテーラリングに乗ってる場合じゃないぜ。

2011年3月13日日曜日

A Gal In Gallico (1958)


ハーブ・エリスの合いの手が実にいい。
当時の空気を優しく伝えてくれるようで、間のとり方が絶妙だねぇ。
そして、もうすぐ一周忌。